ホンダがSUGOでもライバルを圧倒。高橋巧が2戦連続ダブルウイン/全日本ロード第3戦レース2

 全日本ロードレース選手権JSB1000クラスは5月26日、スポーツランドSUGOで第3戦の決勝レース2が行われ、高橋巧(Team HRC)が優勝。第2戦鈴鹿に続きSUGOでもダブルウインを達成し、4連勝を挙げた。

 2レース制で開催されている全日本ロード第3戦SUGO。前日に行われたレース1は高橋が独走で優勝。2位は中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)、3位は野左根航汰(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)という結果だった。

 決勝レース2は、レース1と同じく25周で争われる。グリットは予選のセカンドベストタイムで決まり、高橋がポールポジションを獲得。2番グリットは野左根、3番グリットは中須賀というフロントロウに。朝9時30分から15分間行われたウォームアップ走行では高橋が1分26秒154をマークしてトップとなり、レース1からの好調を維持していた。

 決勝日のスポーツランドSUGOは快晴。手元集計で気温は30度と真夏のような日差しが照りつけた。路面温度も高いと思われるコンディションで15時からレース2がスタートした。

1周目から2番手以下を引き離しにかかる高橋巧(Team HRC)

 スタートでホールショットを決めたのはポールスタートの高橋。好スタートを決めた渡辺一馬(Kawasaki Team GREEN)が2番手、岩戸亮介(Kawasaki Team GREEN)が3番手、水野涼(MuSASHi RT HARC-PRO.Honda)が4番手に浮上する。

 2番手からスタートした野左根は5番手に後退。3番手スタートの中須賀は6番手に下がったが、1周目のシケインで野左根を交わして5番手に浮上した。

 1周目を終え、水野が1コーナーで岩戸をとらえて3番手に浮上。さらに前を走る渡辺一馬も交わして2番手に上がる。

 3周目を終えた時点でトップ高橋と2番手水野のギャップは約3秒に広がった。4周目に入ると後方から追い上げた野左根がヘアピンで水野を捕えて2番手浮上。その後方から迫った中須賀もハイポイントコーナー付近で水野を交わして野左根を追う。

 ヤマハファクトリーの2台に抜かれた水野だが、その後は大きく離されることなく、中須賀の後ろに1秒以内の差で食らいつく。

野左根を先頭とした序盤の2番手争い

 10周目を終え、高橋は2番手を走る野左根との差を4秒683に広げた。一方、野左根を先頭とした中須賀、水野による2番手争いは14周目以降、中須賀と水野の差が徐々に広がる状況に。2番手争いは野左根、中須賀の2台となる。

 19周目に入ると3番手の中須賀が1コーナーで野左根を交わして2番手を奪取。これに負けずと野左根、20周目の馬の背で中須賀のインを捕えるも、中須賀がこれをブロックしてポジションを守った。

 トップ独走の高橋と2番手中須賀のギャップは20周目を終えた時点で4秒差と序盤から大きく変わらない。

 21周目、野左根がシケインで再び中須賀に仕掛けるも交わすことができず。このバトルで中須賀と野左根の差が広がった。

2戦連続でダブルウインを達成した高橋巧とチームを率いる宇川徹監督

 トップ高橋がファイナルラップに入るとそのままチェッカー。レース1と同じく1度も先頭を譲ることなく4連勝。2戦連続でダブルウインを果たした。

2位でチェッカーを受けた中須賀克行(YAMAHA FACTORY RACING TEAM)

 中須賀は終盤でペースを上げて高橋とのギャップを3秒445に縮めたが捕えるまでにはいたらず2位でチェッカー。野左根は中須賀から3秒429差の3位でフィニッシュした。

 中盤までヤマハファクトリーの2台に食らいついた水野は、終盤に後方から追い上げてきた渡辺一馬、渡辺一樹(ヨシムラスズキMOTUL)と激しい4番手争いを展開。何度か順位が入れ替わるなか、最後はポジションを守り切って4位で終えている。

水野涼、渡辺一馬、渡辺一樹による終盤の4番手争い

 全日本ロードレース第3戦SUGOのレース2順位結果は以下の通り。

■全日本ロードレース選手権第3戦SUGO

JSB1000クラス決勝レース2順位結果(25周)

Pos. No. Rider Team Motorcycle Type TotalTime/Delay

1 13 高橋巧 Team HRC ホンダCBR1000RR SP2 BS 36’21.938

2 1 中須賀克行 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 3.340

3 4 野左根航汰 YAMAHA FACTORY RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 6.769

4 634 水野涼 MuSASHi RT HARC-PRO.Honda ホンダCBR1000RR SP2 BS 22.515

5 23 渡辺一馬 Kawasaki Team GREEN カワサキNinja ZX-10RR BS 22.585

6 26 渡辺一樹 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000L9 BS 22.675

7 64 岩戸亮介 Kawasaki Team GREEN カワサキNinja ZX-10RR BS 28.648

8 75 前田恵助 YAMALUBE RACING TEAM ヤマハYZF-R1 BS 33.109

9 090 秋吉耕佑 au・テルルMotoUP RT ホンダCBR1000RR SP2 BS 44.832

10 44 関口太郎 Team ATJ ホンダCBR1000RR SP2 BS 52.852

11 12 加賀山就臣 ヨシムラスズキMOTUL スズキGSX-R1000L9 BS 56.050

12 18 津田一磨 Team Baby Face ヤマハYZF-R1 BS 1’02.807

13 3 M.アチソン KRP三陽工業&RS-ITOH カワサキZX-10RR BS 1’04.298

14 95 生形秀之 エスパルスドリームレーシング スズキGSX-R1000 BS 1’09.968

15 080 羽田太河 au・テルルMotoUP RT ホンダCBR1000RR SP2 BS 1’20.147

16 46 星野知也 TONE RT SYNCEDGE4413 BMW・S1000RR PI 1’20.405

17 36 今野由寛 Moto Map SUPPLY スズキGSX-R1000R BS 1’26.024

18 87 柳川明 will-raise racingRS-ITOH カワサキZX-10RR BS 1’29.119

19 85 中冨伸一 HiTMAN RC甲子園ヤマハ ヤマハYZF-R1 DL 1 Lap

20 30 須貝義行 チームスガイレーシングジャパン アプリリアRSV4 RF BS 1 Lap

21 70 清末尚樹 TEAM WITH 87 KYUSYU カワサキZX-10RR BS 1 Lap

22 71 津田拓也 TK SUZUKI BLUE MAX スズキGSX-R1000 DL 4 Laps

– 19 濱原颯道 Honda Dream RT 桜井ホンダ ホンダCBR1000RR SP2 BS 10 Laps(リタイア)

– 35 亀井雄大 Honda Suzuka Racing Team ホンダCBR1000RR BS 13 Laps(リタイア)

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