全国で戦える選手に バレーボール大村工 金子大晟

信じて前へ 高校のエースたち・2

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「全国で戦えるエース」を目指して汗を流す金子=大村市、大村工高体育館

 1月の全日本バレーボール高校選手権男子準々決勝。身長185センチでチーム最高の到達点327センチを誇る金子大晟は、大村工高のミドルブロッカーとして躍動した。結果は第1シードの松本国際高(長野)を苦しめたものの、フルセットの末に惜敗。「エースを止められなかった…」。現在はこの悔しさを胸に、2度の日本一に輝いた伝統校の主将として全力を尽くしている。
 兄と姉の影響を受けて、大村市立竹松小3年から始めたバレーボール。チームリーダーは郡中時代に県選抜で経験していたが、その時とは勝手が違った。「どうしたらみんなが付いてきてくれるのか」。ここで参考にしたのが、中学時代の先輩でもある松下研蔵前主将のスタイル。「周りのことを見て指示を出し、背中で語りかけていた。そういう主将になれたら」。理想に近づこうと、日々模索している。
 今季はポジションが中から外に変わった。朝長孝介監督は「ブロックの上から打てる大エースになってほしい」と期待を寄せている。2月にはユース日本代表候補の合宿に参加。20人の精鋭から世界に通用するレベルを肌で知った。身長2メートルを超える高さ、随所で光るテクニック、スパイクの決定力…。最終選考会は延期になったままだが「目指す基準ができた」。
 新チームになってから約2週間後の県新人大会は、決勝で佐世保南高に敗れた。「自分の実力のなさとチームの伸びしろを感じた」。それからは4月の県春季選手権に照準を合わせてきたが、新型コロナウイルスの感染拡大の影響で中止になった。「不安もあるけど、仕方がない」と前を向く。
 今は休校期間の遅れを取り戻そうと、レシーブ、ブロックなどの基礎と対戦形式の練習に奮闘中。2008年北京五輪日本代表セッターの朝長監督が現役時代にやっていたウエートトレーニングを取り入れ、パワーアップも図っている。
 1年のころから全国の舞台に立ってきたが、まだセンターコート(4強以上)に立てていない。最終学年の目標は「全国3冠」。「できないこともたくさんある。一つ一つ武器を増やして、全国で戦えるエースになりたい」。その日を信じて、仲間とともに努力を続ける。