長崎県内 離島病床拡充検討 壱岐での感染続出受け

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 長崎県壱岐市で新型コロナウイルスの感染者が相次いだことを受け、県内の他の離島地域にある感染症指定医療機関も感染者が出た場合に備え、受け入れ病床を拡充する方向で計画を進めている。
 五島、対馬両市と新上五島町の指定医療機関には、感染症病床がそれぞれ四つある。五島市の指定医療機関は、感染症病床を上回る感染者が出た場合、結核病床がある病棟を専用病棟にする方向。全てを個室として使用した場合、感染症病床を含め最大22人の受け入れが可能となる。一般患者が既に利用している病室もあるため、病院内での移動や近隣病院への転院が可能か調整している。
 新上五島町内の指定医療機関は感染症病床がある一角の15室を専用病床とする方針。医師らが防護服の着脱など準備に使う部屋を設ける必要もあり、最大で十数人が入院可能となる。対馬市内の指定医療機関は二つある病棟のうち、産婦人科がない病棟の1フロア全体を専用とする方向で検討している。
 問題は治療に当たる医師や看護師などの体制。五島市の指定医療機関の関係者は「4人を大きく超えて感染者が出た場合、医療スタッフが足りるとは言えない」と頭を悩ませる。近隣病院から応援を頼むのも容易ではなく、人工心肺装置も空きは数台程度のため、重症の場合は「本土の病院にヘリで送る可能性もある」と言う。新上五島町内の関係者も「仮に発症者が増えていけば、一般診療にも影響が出ることが予想される」と不安をのぞかせた。
 中村法道知事は6日に開いた対策本部会議後の会見で「離島地域の方々の命を守るため、入院体制の強化、医療スタッフの支援体制の構築など徹底的に対応していく」と述べた。