日立とマイクロソフト、製造・ロジスティクス分野の次世代デジタルソリューションについて提携を発表

株式会社日立製作所(以下、日立)と日本マイクロソフト株式会社は、東南アジア、北米、日本における製造・ロジスティクス分野向け次世代デジタルソリューション事業に関して、複数年にわたる戦略的提携に合意した。今回の提携において、新型コロナウイルス感染症拡大に伴う遠隔地での保守や自動化・省人化の需要拡大に対応したソリューションを提供し、ウィズコロナ・アフターコロナの新常態(ニューノーマル)における企業の復興・変革を支援する。日立は、先進のデジタル技術を活用したLumadaソリューションや株式会社日立産機システムのIoT対応産業用コントローラ「HXシリーズ」と、マイクロソフトのクラウドプラットフォームAzure、Dynamics365やMicrosoft365などを組み合わせ、企業の生産性向上や業務効率化を支援する。また、両社は、協業を展開するために必要なデジタル人財の育成を共同で進める。デジタルソリューションの導入・管理には、2019年4月から販売を開始した日立の「Lumada Solution Hub」を利用し、Azure上でのデジタルソリューションの早期検証から本番環境へのスムーズな移行、複数拠点への効率的な展開などを見込む。協業の第1弾として、日立は、2020年7月からタイ王国において、協業に基づくソリューション提供を開始する。今後、日立と日本マイクロソフトは、北米や日本での事業展開や、製造・流通分野以外の協業範囲の拡大を検討している。また、両社共通の顧客に対する付加価値を提供するために、LumadaとAzureの産業データ基盤の連携に向けた協議も開始する。

日立が提供する3つのソリューション

生産性向上を目指すマニュファクチャリングの高度化

「Hitachi Digital Supply Chain(日立デジタルサプライチェーン)」やAzure IoTなどを活用して、製造現場の4M(Man、Machine、Material、Method)データを収集して、生産の進捗確認や設備の稼働状況、作業員の動作などの可視化や分析を行い、工場の運用最適化と顧客の生産性向上を図る。

データアナリティクスによるロジスティクスの最適化

「Hitachi Digital Solution for Logistics/配送最適化サービス」やAzure Mapsなどを活用して、配送の条件(納品日時、物流拠点の位置、走行ルート・時間、渋滞、積荷時間など)や熟練者の経験を取り入れたデータ分析により、効率的な配送計画を自動立案することで、物流コストの削減や配送業務の効率化を支援する。

「Hitachi Digital Solution for Logistics / 配送最適化サービス」を活用した 物流最適化・業務効率化のイメージ画像

予兆保全とリモートアシストによるメンテナンス

HoloLens 2とDynamics 365 Remote Assistなどを活用し、製造・流通現場とオフィスをシームレスにつないで、写真、テキスト、音声などによる作業証跡の保存、遠隔での作業指示を可能とすることにより、現場の作業員の作業効率化や高品質化を支援する。

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