平和問題の継承 オンラインで若者のアイデアを 長崎市

市職員(右)に平和問題の継承についてオンラインで提案する若者=長崎市、長崎原爆資料館

 被爆75年の節目に、被爆、戦争体験について若い世代へ向けた情報発信を強化しようと、長崎市は26日夕、平和問題の継承について若者のアイデアを聞く「若者ブレインストーミング」をオンライン上で初めて開いた。県内外の大学生らが活発に意見交換した。
 テーマは若者が興味を持つ平和関連事業や情報発信ツールなど。新型コロナウイルスの影響による新しい生活様式も視野に入れて考えた。テレビ会議システム「Zoom(ズーム)」を活用して議論し、市の担当者も平野町の長崎原爆資料館から参加した。
 長崎大などから5人が参加し「会員制交流サイト(SNS)での発信は外せない」「原爆の恐ろしさを伝えつつ、インスタ映えするような空間を作っては」などと提案。当事者意識を持ってもらえるよう「中高生が記者になり、地域の平和活動を紹介しては」などの案も出た。
 核兵器を巡る国際情勢を学ぶ「ナガサキ・ユース代表団」OB、中島大樹さん=長崎大大学院1年=は「社会人になってからも平和問題を考えることができる環境が必要」。昨夏来崎し、ボランティア活動を通して平和を学んだ杉本詩織さん=国際基督教大3年=は「コロナで人の移動が制限されているからこそ、場所を問わずにできることが重要になる」と話した。

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