「あると便利なクルマ」を目指して開発された
「あると便利なクルマ」をコンセプトとして開発されたスズキ 初代 アルトは、3ドアハッチバックの商用登録車として登場し、シンプルな作りが特徴だ。
スズキ フロンテと同様の前輪駆動メカニズムを流用し、直列3気筒 550cc 2ストロークエンジンを搭載。リアサスペンションにリーフリジッドサスペンションを装着、ウィンドウウォッシャーは手動ポンプ式、左ドアの鍵穴を省略するなど徹底したコストダウンが行われている。
オプションの数は57品!必要なもの以外をオプションにして低価格を実現
デビュー当初のグレード展開はモノグレードで、ラジオやシガーライターまでもがオプション設定。操作関係以外の装備をオプションとし、移動手段のクルマとして割りきったパッケージングにすることで、47万円という驚くべき価格を実現したのだ。
また、スズキ 初代 アルトが自動車業界で初めて全国統一価格としたことも大きなトピックといえるだろう。
テレビCMなどで「アルト 47万円」と大々的に宣伝をすると、反響が大きく月間販売台数目標5000台の3倍以上となる約1万8000台の販売を記録。バックオーダーを抱えるほどの人気モデルになった。
スペックや価格
■全長×全幅×全高:3,915mm×1,395mm×1,335mm
■エンジン:543cc 直列3気筒 2ストローク T5B型
■トランスミッション:4速MT
■駆動方式:FF
■販売期間:1979年~1984年
■価格:47万円~
※スペックや価格は初代 アルト代表的な数値