マルク・マルケス「手術後は腕立て伏せもできたが、走ると力が入らなかった」/MotoGP第3戦アンダルシアGP

 7月25日、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)は、MotoGP第2戦スペインGPで右上腕骨を骨折したが、今週末開催されている第3戦アンダルシアGPのフリー走行に出走。しかし、予選Q1では走行を一周で切り上げて欠場の決断を下した。この1週間をどのように過ごし、出場と欠場を決めたのかについて語った。

 第2戦スペインGPの決勝レースで転倒したことで右上腕骨を骨折したマルケスは、手術を行い第3戦アンダルシアGPの予選日に行われたFP3から走行した。彼の右上腕骨はチタンプレートで内部固定された状態だが、FP3で18周を走行、FP4では11周と合計29周を走った。また、FP3の1回目の走行では規定の107%タイムを難なくクリアして見せた。

 しかし、予選Q1は1度もコントロールラインを通過せず、1ラップ周りピットに戻り、第3戦アンダルシアGPを欠場することを明らかにした。MotoGPクラスに昇格してから初の欠場となったが、どのような思いで第3戦アンダルシアGPに臨んでいたかについてコメントしている。

2020MotoGP第3戦アンダルシアGP:マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)

「難しい1週間だった。先週の日曜日からいろいろなことがあったよ。あの日は『来週もがんばってレースで走る』とは言えない状況だった。でも、走りたいという情熱はあったんだ。なにかを達成するために打ち込んでいるものがあれば、少なくとも実行してみなければ分からない」とマルケス。

「手術が終わって、肘が動くことが分かり、力も出たし、腕立て伏せもできた。もちろん痛みはあったが我慢できる程度だった。そのあと、ホンダとすべての選択肢について話した。そして、土曜日になにができるのかを見てみようということになった」

「医師に状態を見てもらいながら、自分の身体と向き合った。今日の午前中(FP3)は、いいフィーリングがあり、進歩もあってうれしく思った。しかしタイムアタックをしようと思ったときに安定性がなかったんだ。それは、アグレッシブに走ろうとしても腕に力が入らなかったからだ。暑さでむくんでいるせいなのかどうかは分からないが、自分の体に聞いてみる必要があると感じた」

「それからレプソル・ホンダ・チームとHRCと話をしたが、僕の決断を常に尊重してくれた彼らに感謝したい。医師、理学療法士、そして夢を追いかけるためにサポートしてくれた親しい人たちにもお礼を言わなければならない。残念ながら明日はレースができないが、ブルノではサーキットに戻る。チャンピオンシップを戦えるように、できることはすべてやり続けたいね」

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