原爆忌文芸大会 知事賞に山北さんら 表彰式など中止

 第58回原爆忌文芸大会(長崎国際文化協会主催、長崎新聞社など後援)は募集していた作品の選考を実施し、入賞者を発表した。今年は新型コロナウイルスの影響で、8月10日に予定していた式典や表彰式、当日句などは中止とした。
 最高賞となる各部門の知事賞は、一般俳句が原田覺さん(西海市)の「ロザリオを繰る手の傷や長崎忌」、同短歌が山北悦子さん(長崎市)の「修学旅行の子らは黙せり如己堂の二畳一間をのぞきたる後」、同川柳が瀬川伸幸さん(壱岐市)の「世代超え被爆を語り平和説く」が選ばれた。山北さんの同賞受賞は2年連続。
 大会は1963年から毎年、文芸作品を通して核廃絶と恒久平和を訴えようと、原爆、平和、希望、未来をテーマに作品を募集している。今年は一般俳句部門に88人の336句、同短歌部門に46人の67首、同川柳部門に34人の115句の応募があった。小学生から高校生が対象のジュニアは、俳句部門に県内8校から514人の556句、短歌部門に7校から398人の400首が寄せられた。
 入賞作や選者の作品は3~10日、長崎市茂里町の長崎ブリックホール2階ギャラリーで展示する。

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