避難にホテル利用 台風で宿泊稼働指数100 長崎県など今月6日

 九州経済調査協会(福岡市、九経調)が8日発表した宿泊施設の稼働状況を示す指数によると、台風10号の九州接近に伴い、九州・沖縄8県のうち本県など6県で9月6日の指数が100となり、過去1年間で最も空室が少ない状態になっていたことが分かった。本県でも満室になったホテルがあり、避難先としての利用が多かったとみられる。
 宿泊稼働指数は、宿泊予約サイトの空室データを基に過去1年間で最も稼働状況が良い日を100として独自に算出している。
 九経調の担当者は、指数の上昇理由について、最大級の警戒が早くから呼び掛けられたこと、政府の観光支援事業「Go Toトラベル」で宿泊施設が利用しやすかったこと、新型コロナウイルス感染防止の観点から避難所を避ける動きがあったこと-を挙げた。台風の影響で指数が上昇したのは初めてという。
 また、8月分の指数も発表し、本県は29.6だった。前年同月比37.2ポイント、7月比13.5ポイントそれぞれ減少した。九州は26.5、全国は23.3だった。
 本県の8月の指数について、九経調は「県民向け宿泊費助成の一部で期間の終了や、7月下旬以降に九州で感染が拡大したことが旅行控えにつながったとみられる」とした。

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