松尾優が殊勲打MVP 鶴も好投 逆転勝ち

【Aクラス決勝、ビースト-アミューズメッツ】4回表ビースト1死二塁、松尾優が右中間へ同点三塁打を放つ=長崎市総合運動公園かきどまり野球場

 逆転勝ちでAクラス初優勝を飾ったビースト。西村監督は「1997年の発足時から野球好きの輪を広げながらここまできた。年齢関係なく和気あいあいとしたチーム。ずっと接戦接戦でやってきた経験が決勝でも生きた」と振り返った。
 0-1の四回1死二塁から、今年加入した松尾優が右中間へ鮮烈な同点三塁打。身長182センチ、体重は「(長崎日大高時の80キロ台から)マックス110キロまで増えて今は92キロ」と笑う23歳の大型ルーキーが気を吐いた。これで勢いづくと、五回に相手投手の制球の乱れに乗じて勝ち越した。
 守っては25歳の右腕鶴が好投。高校時代は陸上部だが、小中学校と専門学校、そしてこのチームでプレーを重ねてエースへと成長した。柔軟性を生かしたしなりのあるフォームで6回を1安打投球。「最近調子を崩していたが、自分の世界に入って緊張せずに投げた。周りの守備も心強かった」と感謝した。
 コロナ禍が大きな影響をもたらしている今年。シニアまで五つのクラスを設けた「生涯野球」の場である本大会も、開催が危ぶまれ、棄権チームが相次ぐなど特別な年になった。誰もがスポーツを楽しめる日常、喜びを考える契機にもなった。
 最高殊勲選手賞に輝いた松尾優は「高校や大学でプレーしてきた選手もここでは違った楽しさがある。今後もバリバリとやりたい」、鶴も「早くコロナが終息して、来年は全チームしっかり出場して盛り上がる中で連覇を狙う」と意気込んだ。


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