ロフトスペースを有効活用。賢い収納術とおしゃれに使うためのアイデア術

賃貸物件のワンルームにあるイメージのロフト。はしごを使って昇り降りする遊び心のある空間でもあり、小部屋スペースとして収納や寝室など、多目的に使えます。おしゃれ感もあるロフト付き物件は、高い人気があります。

ただ、実際にロフト付き物件に住んでみると、ロフトを物置代わりにしてしまい、上手に活用できないということも。そこで今回は、おしゃれなロフトスペースを最大限に有効活用するための収納アイデアを紹介します。

そもそも「ロフト」とは何か

ロフトとは元々、馬小屋や納屋にある狭いスペースを指す言葉でした。屋根の真下にあり、農具や家畜に与える干し草などを保管する場所のことを「ロフト」と呼びました。住宅における「ロフトスペース」はバブル時代に誕生。デザイン性を高め、物件の付加価値を上げるために設置されました。デザイナーズ物件のはしり、ともいわれています。

ロフトは屋根裏部屋とも呼べますが、マンションやアパートの専有面積や戸建ての床面積には含まれません。生活に必須となる居住スペースには含まないプラスα的な空間です。ただ、有効活用することで生活を豊かにできます。

便利に活用するには?ロフト収納のポイント

書斎、子どもの遊び部屋など、便利で多目的に使えるロフトスペース。一番人気の使い方は、何といっても収納スペースです。季節ものの家電や衣類・布団など、使用頻度が低くなる時期に収納に困るものを片づけるのには大変便利です。

ただ、ロフトに何をしまったのか把握し、スムーズに出し入れができなければ、収納という機能はないも同然。ロフトを便利に活用するためには、狭いスペースだからこそものを詰め込み過ぎず、わかりやすく整理整頓することが重要です。

天井の高さに適した収納棚を選ぼう

ロフトは、天井の高さが1.4m以下、面積はロフトの直下階の1/2未満までと建築基準法で決まっています。そのスペースに収納棚を置く場合、今あるロフトの高さや面積を最大限に活かせる最適なものを選ばなくてはなりません。適当な形やサイズの収納棚では、デッドスペースが生まれます。高さを警戒するあまりに低すぎる棚にした場合は、収納容量が足りなくなります。いずれにしてもロフトを実測してからサイズを考えて購入するようにしましょう。

ロフトの条件に合ったものを収納しよう

たとえ収納スペースとして有能なロフトであっても、物を選ばず何でもしまうのはおすすめしません。ロフトのサイズ感に合い、条件に合うものを収納するのがコツです。

はしごでも安全に運べるか検討する

ロフトに欠かせないはしごですが、床面積に算入しないために固定しないよう規制されています。通常の階段とは勝手が違い、足場が不安定になりがちです。角度が急なはしごもあり昇り降りには注意が必要。手すりのついたはしごや可動式の階段タイプであれば、足場の安定感が確保できる可能性が高くなりますが、賃貸物件では実現が難しいケースもあります。

まして荷物を持ちながらの昇り降りでは手がふさがり、いつも以上にバランスが崩しやすくなります。場合によっては落下の可能性もあり危険です。ロフトに荷物を運ぶならケガ防止のためにも、安全に運べる軽いものや小さいものを選びましょう。

夏場は高温になりがちなので注意

ロフトは屋根から近い分、熱が伝わりやすいという特徴があります。窓や換気口、エアコンなどがなければ、さらに熱がこもりやすい状態に。特に夏場は高温になりがちで、直下階の部屋にエアコンがあったとしても、ロフトまで冷気が届かないかもしれません。梅雨には湿気がこもることもあるため、季節によっては積極的に扇風機を回すなどの工夫が必要になります。

収納する荷物の種類も考える必要があります。食品や家電などは高温多湿が続くと変質・故障の原因になるので、夏場のロフトに収納するのはおすすめしません。しまうものが衣類や書籍だとしても絶対に大丈夫とはいえません。まずは高温多湿にならないような環境作りをするか、温度や湿度の影響を受けにくいものを収納しましょう。

ロフト収納・活用アイデア5選

今現在、ロフトが片づかない、どのような用途で使えばいいかわからない、と困っている方も多いはず。ロフトの収納や用途は、アイデア次第で決まります。漠然と並べて置くよりも、事前情報を仕入れ、収納アイテムを上手に活用することで見栄えのいい整理整頓ができます。

収納アイテムを置いているのに、なぜかスッキリしないという方は、必ず原因があるはず。今の状態を振り返りながら、どんないいアイデアがあるのか見ていきましょう。特に実践したいアイデアをご紹介します。

収納ボックス・ケースでアイテムごとに分けて収納

収納ボックスやケースを活用して、どこになにがあるのかひと目でわかる状態にする

頻繁に出し入れする荷物ではないとしても、どこに何があるのかが瞬時にわかるような分け方をしておくと便利です。そこで活躍するのが定番の収納ボックスやケース。アイテムごとに色分けしたり、ラベリングをしたりすると、すぐに必要なものを見つけられます。同じメーカーの収納ボックスやケースでサイズを揃えると見栄えがいいだけでなく、デッドスペースを減らせます。

クリアケースを利用すれば中身がすぐ判別可能に

定番の収納アイテム、クリアケース。さまざまなサイズがあるため、しまいたいものごとにぴったりなケースを見つけられます。すぐ使わない衣類や布団などは圧縮袋に入れてからしまうと、よりコンパクトにしまえて便利です。

「クリア」ケースというだけあり、中身がそのまま見えることもポイントです。見えやすい位置にラベリングをするとますます使い勝手がアップします。小物収納のクリアケースなら100均でも入手できるため、他のクリアケースとうまく組み合わせながら使うとコストも抑えられます。

洋服は背の低いハンガーラックで楽々収納

1.4m以内に納まる背の低いハンガーラックを使えば、掛ける収納も可能

高さが1.4m以内に納まる背の低いハンガーラックがあれば、折りたたみたくない洋服や丈の短いアイテムをしまう場合に便利です。本来、子ども部屋で活躍することが多い収納アイテムですが、ロフトのような高さのないスペースでの収納にも向いています。キャスター付タイプなら移動も楽々で、ロフト内のどこに置いても邪魔になりません。ロフト内で組み立てができるタイプなら、はしごで運ぶ場合も簡単です。

ハンガーラックを選ぶ時に注意したいのが耐荷重です。耐荷重の小さすぎるものやパイプの細いものを購入してしまうと、すぐ傾いたり、キャスターが動かなくなることも。それを防ぐためにも耐荷重は大きく、つくりもなるべくしっかりしたものを選びましょう。

おもちゃの収納兼遊び場にする

ロフトの高さで立てるような小さな子どもがいる場合などは、ロフトをおもちゃの収納部屋兼遊び場にできます。秘密基地のような空間になるので、子どもが楽しみながら収納を覚えるきっかけ作りにもなります。まずはおおざっぱに片づけさせることから始めても構いません。慣れないうちは、おもちゃをまとめておける収納袋やネットなどを用意するのがおすすめです。また、子どものはしごの昇り降りには、親が十分注意したいものです。

壁面に本棚を設置し書斎風に

ロフトの使い方で男性に人気があるのが、隠れ家風の書斎スペースにすること。自分だけの趣味のスペースを確保できます。壁面に本棚を設置すると、書籍や写真、レコードやCDなどをまとめられます。仕事でも利用するなら、小さな机も用意するとベストです。照明やコンセントも必要です。気をつけたいことは、本棚や中身が倒れないような落下防止策を万全にすることです。元から作り付けの本棚にしたり、落下防止アイテムの数々を施したりしましょう。

階段兼収納棚を増設し昇降も安全に

もし、階段と収納棚が一緒になったタイプがあれば、はしごより昇降の安全性が高くなりますし、より収納の容量も増えます。分譲マンションや戸建てで増設が可能であれば、ぜひおすすめしたい収納アイテムです。賃貸物件でも初めから階段兼収納棚が付いている場合もあるので、これからロフト付きの物件を検討中の方はチェックしてみましょう。

◆こちらもおすすめ◆

【おもちゃの収納アイデア集】子供の身につく、おしゃれで簡単な片付け方法を紹介

おしゃれな書斎にリフォームするには? インテリア・レイアウトのコツ、費用を解説

押入れ、奥行きのあるクローゼットはどうすれば活用できるのか? 収納のコツもあわせて紹介

ロフトスペースを有効活用。賢い収納術とおしゃれに使うためのアイデア術
LogRenove(ログリノベ)

© 株式会社プロポライフグループ