大村・ミライon図書館 グッドデザイン賞受賞 内部空間の工夫など評価

グッドデザイン賞を受賞したミライon図書館の外観(県提供)

 長崎県大村市東本町のミライon図書館が、公益財団法人日本デザイン振興会主催の2020年度グッドデザイン賞に輝いた。内部空間の工夫や大空間と大屋根が「読書」から「地域」へとつながるデザインと評価された。
 県と大村市が整備した県立・市立一体型のミライon図書館は、本と人と地域をつなぐ交流拠点として2019年10月に開館。1階の一部に市歴史資料館が入る建物は鉄骨造り6階建て、延べ床面積約1万3500平方メートル。蔵書数は約125万8千冊(うち閉架約100万冊)。収蔵能力は九州最大級の202万冊。
 審査委員は「建築とランドスケープのデザインが、それぞれの必然的な設計根拠によってうまく結びついている好例」と評価。快適に本を読むという行為が、内部空間の設計的工夫により「本と人の出合い」「人と人との出会い」などへとつながり、大空間や大屋根が敷地のランドスケープを生み出し、地域全体に価値を届けているとした。
 同賞は製品、建築、ソフトウエア、システム、サービスなど幅広い分野の優れたデザインが対象。本年度は4769件の応募があり、1395件が受賞し、本県からはミライonを含む6件が選ばれた。

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