エース級の投手が続々とトレード候補に レッズ・グレイも仲間入り

今オフのフリーエージェント市場の先発投手はサイ・ヤング賞右腕のトレバー・バウアーに次ぐ「2番手グループ」の人材に欠けるため、エース級の投手の獲得を狙うチームはトレード市場に目を向け始めている。すでにブレイク・スネル(レイズ)やランス・リン(レンジャーズ)がトレード候補となっていることが報じられているが、そこに新たな投手が仲間入りした。「ジ・アスレチック」のケン・ローゼンタールによると、レッズはソニー・グレイをトレードで放出することを検討しているようだ。

現在31歳のグレイはレッズと2022年までの4年契約を結んでおり、2年2000万ドル分の契約を残している。また、2023年の契約は年俸1200万ドルの球団オプションとなっており、これを含めると最大3年保有することが可能だ。ヤンキースでは実力を発揮できなかったものの、レッズ移籍1年目の2019年にリーグ5位の防御率2.87をマークするなど安定感のあるピッチングには定評があり、この年俸は格安と言えるだろう。

今季のグレイは11試合に先発して56回を投げ、5勝3敗、防御率3.70、72奪三振を記録。8月末の時点で5勝1敗、防御率1.94と素晴らしい成績を残していたが、9月に防御率8.79と崩れてしまった。ただし、昨季に続いて今季もすべての先発登板で被安打を6本以下に抑え、自身が持つメジャー記録をさらに更新している(2018年から44先発連続)。

レッズはサイ・ヤング賞に輝く活躍を見せたバウアーの他球団移籍が濃厚となっており、「バウアーに加えてグレイも手放すとしたらサプライズだ」と指摘する声もある。その一方で、ローゼンタールは「グレイの価値を最大化する方法を模索している」と伝えており、レッズは安定したピッチングを続けているグレイの保有期間が十分に残っているうちに放出してしまうのが得策と考えているのかもしれない。今後の動向に注目だ。

© MLB Advanced Media, LP.