「ソング・トゥ・ソング」出演ファスベンダー&ゴズリング 即興中心のテレンス・マリック演出術を明かす

テレンス・マリック監督作「ソング・トゥ・ソング」に出演するマイケル・ファスベンダーとライアン・ゴズリングが、マリック監督の演出法や出演した感想などを語った。

テレンス・マリック監督は、アカデミー賞7部門にノミネートされた「シン・レッド・ライン」のほか、「地獄の逃避行」「天国の日々」「ツリー・オブ・ライフ」などの名作を生み出してきた巨匠。本作では、マイケル・ファスベンダーは成功した音楽プロデューサーを、ライアン・ゴズリングは売れないソングライターを演じている。

ファスベンダーは、「今まで経験したことのない感じだった。とても激しく、何かに挑戦する感じで、やりがいのある、面白く、恐ろしい経験でもあった。彼は常に執筆していて、特に決まった台本があるわけではないので、台詞を短時間に覚えるのは大変だった。監督は書いたセリフを読ませてくれるが、ほとんど即興でやらなくてはいけない。作品は、監督が実権を握っている即興で成り立っている」と、即興を中心とした撮影だったことを明かした。さらに、「監督は唯一無二の存在で、この国の偉大な詩人のひとり。自分にとってはマリック作品に出演するのは夢であり、学校に戻っていろいろと学び直しているような感じだった」と、マリック監督作への出演が貴重な経験だったことを語った。

ライアン・ゴズリングは「皆、マリック作品に出演したい、一緒に仕事がしてみたいと思っていて。テレンス・マリックは、作品を数秒観ただけで彼の作品だと分かる数少ない監督です。これは非常に稀有なことで、その監督作に出演するのも同じように貴重で刺激的です」と、マリック監督作の魅力を語った。さらに、「ふつうの映画作りとまったく異なるやり方、アプローチで映画を作るし、常に何かを探しているというか求めていて、毎日自分がそれのお手伝いができるのが嬉しい。全く新しい未知の経験でした。例えば、突然パティ・スミスが現われて数日一緒に過ごしたり、撮影したり。ユニークな経験の連続で、今まで培ってきたものや知ったり学んだりしてきたことをすべて置き去りにして、ただただ飛び込んでいく。本当に素晴らしい経験でした」と、出演の喜びを見せた。

「ソング・トゥ・ソング」は、音楽の街であるテキサス州オースティンを舞台に、幸せを模索する4人の男女を描いた作品。”何者かになりたいフリーター”のフェイをルーニー・マーラ、”売れないソングライター”のBVをライアン・ゴズリング、”成功した音楽プロデューサー”のクックをマイケル・ファスベンダー、”夢を諦めたウェイトレス”のロンダをナタリー・ポートマンが演じており、リッキ・リー、イギー・ポップ、パティ・スミスなどのミュージシャンがカメオ出演している。「天国の日々」「ツリー・オブ・ライフ」などのテレンス・マリックが、監督・脚本を務めている。

ソング・トゥ・ソング
12月25日(金)新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国公開
配給:AMGエンタテインメント
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