ナショナルズ ブライアント獲得を狙うも有望株投手放出は拒否

ナショナルズは今オフの三塁手補強としてクリス・ブライアント(カブス)の獲得を狙っていると言われている。そんななか、「MLBネットワーク」のジョン・ヘイマンはナショナルズがブライアントの獲得を目指す一方で、その対価として有望株投手のジャクソン・ラトレッジとケイド・キャバリを放出しない方針を固めていることを伝えた。ラトレッジは2019年ドラフト1巡目(全体17位)、キャバリは今年のドラフト1巡目(全体22位)でナショナルズから指名されてプロ入りした有望株である。

ブライアントは現在28歳。2015年に新人王、2016年にMVPを受賞するなど、球界を代表するスター三塁手の1人として活躍を続けてきたが、今季は1860万ドルという高額年俸ながら故障と不振に悩まされ、34試合にしか出場できず、打率.206、4本塁打、11打点、OPS.644という自己最悪のシーズンを過ごした。高額年俸に見合わない成績だったこともあり、一部ではブライアントがノンテンダーFAとなる可能性も取り沙汰されていたが、ヘイマンはカブスがブライアントに来季の契約をオファーする可能性が高いことを伝えている。

ただし、カブスはコロナ禍での減収の影響によって年俸総額の削減を強いられており、来季終了後にフリーエージェントとなるブライアントは、ハビアー・バイエズやカイル・シュワーバーらとともにトレード放出候補の1人に挙げられている。ナショナルズにはカーター・キーブームという有望株がいるものの、メジャーレベルの投手に対して苦戦が続いており、三塁手のグレードアップのためにブライアントの獲得を検討しているようだ。

なお、ヘイマンはブライアントがフィットするその他のチームとしてメッツ、ジャイアンツ、ブルージェイズの3球団を挙げている。メッツとブルージェイズは確固たる正三塁手が不在。一方、ジャイアンツの三塁にはエバン・ロンゴリアがいるため、ブライアントを獲得した場合は外野手として起用することになるだろう。

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