【横浜】IR賛否問う住民投票、署名19万3193筆 必要法定数上回る

段ボールに入った署名を提出する市民団体のメンバー=11月13日、横浜市中区

 横浜市が進めるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致を巡り、賛否を問う住民投票の実現を目指す市民団体が提出した署名を各区の選挙管理委員会が集計した結果、有効署名は計19万3193筆だったことが4日、分かった。住民投票条例の直接請求に必要な法定数(6万2604筆)を上回った。

 署名は、市民団体「カジノの是非を決める横浜市民の会」が主導して9月4日~11月4日の2カ月間で集めた。市選管によると、11月13日に提出された署名数は計20万8719筆で、各区の選管が今月3日までに有効署名の審査を終えた。

 今後、各区役所での7日間の縦覧を経て異議がなければ有効数が確定。12月下旬に団体が林文子市長に直接請求し、条例案は2021年1月の市会で審議される見通し。

 実際に住民投票が実現するには、誘致推進の立場を取る「自民党・無所属の会」と公明党が過半数を占める市会で可決される必要がある。また、住民投票の結果に法的拘束力はない。

 条例案を提出する際、市長は自らの意見を付ける必要があるが、林市長は賛成・反対いずれの立場も示さないとしているほか、仮に住民投票が行われて反対多数だった場合は「結果を尊重する」として、誘致を撤回する考えを示している。

© 株式会社神奈川新聞社