今年こそは!私だけの「やる気スイッチ」見つけ方

仕事でぶつかる様々な「壁」、前回は主に転職時を例に「新たな環境で成果を出すまでにぶつかる壁」をご紹介し、その突破パターンの見つけ方をご紹介しました。

今回はもう一段階踏み込んで、より力強く「壁」に立ち向かっていくために必要なものについて考えてみましょう。「この仕事に意味があると思えない…」などと思ったことはありませんか?

仕事で成果を出すために必要なもの。それは、自身の「やる気」です。


人にはそれぞれ「やる気スイッチ」がある

採用面接などでは、その人を理解するために様々な質問が出されます。その多くは、何をやってきたのかという「経験」面や、何ができるかという「知識・スキル」面です。

一方で、何を大事にするかという「考え方・価値観」や、どんな場面や状況が得意か不得意かという「資質」の側面も大切です。これら内面の特性は、その人の行動に大きな影響を与えています。

内面の特性が顕著に表れるのが、新しい状況や追い込まれた時です。そのため、自分の特性を知ってその対処法を身につけておけば、危機的状況にもうまく対応ができるのです。

その中でも今回注目したいのは、人が頑張る時に必要となる「モチベーションリソース」、つまり「やる気スイッチ」です。意図的にやる気を高めていくためには、自身の「やる気スイッチ」を理解することが、非常に有効です。早速、詳しくみていきましょう。

あなたの「やる気スイッチ」チェックシート

これは「やる気スイッチ」を5つの側面10の要素で整理したシートです。この10要素が、右の横軸にある、【A】【B】【C】どれに当てはまるか、自らの気持ちや価値観に照らし合わせてチェックを入れていきます。

【A】は強く感じることでよりやる気を高めるもの、【B】は意味を感じないとストレスを強く感じるもの、【C】は苦手もしくはできれば避けたいもの、です。【A】と【B】は上位3つに、【C】はもしあれば当てはまるものに、印をつけてみてください。

同じ10個の要素でも、人それぞれその組み合わせが、その人の背景によって変わってくるという点が非常に興味深いものです。

では、サンプルとして著者自身の例をお見せします。

【特徴例1】「挑戦」していると感じられることがやる気を高めるし、感じられてないとストレスを感じる。
【特徴例2】「社会や相手に貢献」していると感じられないとストレスだが、そこをどこまでも強く感じることを求めているわけではない。
【特徴例3】「安定」を求めることは自分にとっては大事ではないと思っているものの、それが全くないのはストレスになる。

いかがでしょうか、これが筆者のやる気スイッチの特徴です。皆さんもご自身のやる気スイッチをチェックしてみましょう。

「やる気スイッチ」の活かし方

やる気スイッチは、一つだけではなく、組み合わさることでその人らしさが現れ、特徴が見えてきます。

ポジティブなスイッチ(➡【A】)もあれば、ネガティブなスイッチもあり、ネガティブなものには、スイッチが入らないとネガティブになるもの(➡【B】)と、スイッチが入るとネガティブになるもの(➡【C】)があります。

この点を理解し、自身のエネルギーを高められるように、取り組んでいる仕事を意味づけていくことが有効でしょう。

イキイキと仕事をしている人は、この点をうまく「自律的にコントロール」できていることが多いです。筆者もそれを意識的に真似るようにして、自らをイキイキできる状態に近づけようとしています。

【A】に対しては、ポジティブスイッチとして、より強く感じられるように自ら取り組む仕事・役割を意味づけ、その強さをどんどん大きくしてやる気を高めていきます。筆者は挑戦できるテーマを自分から上司に申し出るように心がけています。

また、【B】に対しては、全く感じられない状況に陥らないように、取り組む仕事・役割の中に感じられる部分を見つけたりすることで、強いストレスを抱え込まないようにしています。新しい仲間を巻き込むことでそれを実現することもあります。

【C】は、感じるとストレスになりやすいため、もし避けられないならその部分は受け入れつつ、【A】のポジティブスイッチをより意識して両立するようにします。そうすることで強いストレスにならないようコントロールすることができます。ですので、筆者は【A】をかなり意識して行うようにしています。

皆さんの周りに、そのような「自律的なコントロール」に長けた方がおられたら、是非真似てみてはいかがでしょうか。

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