ギリシャ1部PAOKの元日本代表MF香川真司(31)のリーグ戦デビューに現地メディアが絶賛だ。
3日のギリシャ杯ラリッサ戦に続き、7日のアポロン戦ではリーグ戦デビューを果たした香川。後半17分から登場してトップ下に入ると、得意のドリブル突破や視野の広いプレーで攻撃のリズムを作った。
ギリシャ紙「スポルタイム」は「試合に入ってすぐに〝エリート〟であることを示した。すべての連係は完璧で、すべてのボールコントロールも完璧。思考が速く、パスの精度も完璧だ。際立っていた」とアポロン戦でのプレー内容を称賛。「香川はハーフをプレーする時間がなくても目立ち、違いを生み、やりたいことを何でもできる。数分で十分だ」と攻撃における強烈な存在感を高く評価した。
そのうえで、今後は香川をかつて在籍した〝世界的スター〟の二の舞にならないよう警鐘を鳴らす。
「PAOKにとっての最悪の事態は、数年前のFWディミタール・ベルバトフと同じように日本のスーパースターを壊してしまうことだ」
PAOKでは2015年9月に、イングランド・プレミアリーグの名門マンチェスター・ユナイテッドでエースとして活躍したベルバトフが入団。世界的スターの加入でフィーバーが起きたが、期待されたような活躍はできずわずか1年で退団した。周囲からの重圧が大きく、チームに順応しきれなかったことなどが原因だった。
そのため同紙は「ギリシャで奇跡的にサッカーをすることを決心した、この選手を失うという歴史的な過ちを犯さないことだ」と指摘。香川は長期間実戦から離れていたこともあり、過度な重圧を与えず時間をかけてチームに順応させる必要性を強調した。
同じマンチェスターUの〝先輩〟のおかげで周囲の理解も得て、今後の活躍に期待ができそうだ。