「中学校も少人数学級に」 川崎市の市民団体が市長に声明提出

少人数学級に対する声明を出した市民団体=川崎市川崎区

 子どもの学習環境改善に向け活動する川崎市の市民団体「ゆきとどいた教育をすすめる川崎市民の会」が24日、新型コロナウイルス感染防止対策の観点からも、少人数学級を中学生にも拡大することなどを求める声明を福田紀彦市長らに提出した。

 団体は約1万3千筆の署名を添え、市議会に「一刻も早く小学3年から中学3年までで35人以下学級を実現すること」などを求める請願を提出していたが、12日の文教委員会で不採択となっていた。

 声明では、少人数学級が段階的に進められることについて「不十分」と指摘。川崎市では2021年度も小学生の40%、中学生の78%が35人以上の多人数学級で学ぶとし、「過密学級のまま置き去りにすることは許されない」とした。

 さらに、中学生以上は「国の動向を注視する」とした市に対し、多くの政令市が独自で国の基準以上に拡充しているとして「努力をして全ての川崎の子どもたちのための予算を見つけ出すべきだ」と訴えた。

 同団体は声明提出後に会見し、櫻井悦子代表は「一刻も早く子どもらに少人数学級をプレゼントしたい」と述べた。

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