冬(12月~2月)天候まとめ 東・西日本、沖縄・奄美は暖冬 冬の前半と後半で様変わり

冬の天候まとめ 出典=気象庁HP

 気象庁は1日、今冬(2020年12月~2月)の天候のまとめを発表した。冬の前半は強い寒気の影響を断続的に受けたが、東・西日本と沖縄・奄美では暖冬となった。降雪量は西日本の日本海側でかなり多く、降水量は東日本の日本海側でかなり多かった。また、日照時間は西日本で記録的に多くなった。

気温の変動が大きかった冬

 冬の前半に強い寒気が流れ込んだ時期があったが、後半は寒気の南下が弱く、また、北日本付近を通過する低気圧に向かって暖かい空気が流れ込んだ時期もあったことから、冬の気温は東日本でかなり高く、西日本と沖縄・奄美で高くなった。冬の前半と後半で、気温の変動が大きかった。

冬の前半は記録的大雪 交通障害も

 冬の前半に強い寒気が流れ込んだ影響で、記録的な大雪となった所があり、北陸などで大規模な交通障害が発生した。冬の降雪量は、西日本の日本海側でかなり多くなった。冬の後半には北日本付近を低気圧が通過することが多かったため、冬の降水量は東日本の日本海側でかなり多かった。

西日本は晴れた日多く

 冬の後半を中心に、冬型の気圧配置が長続きせず寒気の南下が弱かったことや、高気圧に覆われやすかったため、西日本の日本海側と西日本の太平洋側では、平年比がそれぞれ126%、118%と統計開始以来1位の多照となった(統計開始は1946/47年冬)。

<冬の降水量が過去最多となった地点>
 岩見沢 627.5ミリ(平年比196%)

<冬の日照時間が過去最多となった主な地点>
 岡山 566.3時間(平年比126%)
 神戸 556.1時間(平年比121%)
 大阪 552.6時間(平年比128%)
 高松 523.5時間(平年比121%)
 松山 486.9時間(平年比122%)
 鳥取 327.0時間(平年比137%)
 松江 314.2時間(平年比133%)など計22地点

<冬の日照時間が過去最少となった主な地点>
 父島 281.6時間(平年比72%)

春(3月〜5月)の気温

 最新の季節予報(春・3~5月)によると、全国的に暖かい空気に覆われやすいため、気温は北・東・西日本で高く、沖縄・奄美で平年並みか高い見込み。沖縄・奄美では、湿った空気の影響を受けにくい時期があるため、向こう3か月間の降水量は平年並みか少なくなりそうだ。

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