希少野生動植物種 長崎県が新たに7種指定 イトモロコなど

イトモロコ=深川元太郎さん撮影(県提供)

 長崎県は29日、捕獲などで絶滅の恐れが高まる可能性があるとして、植物のウチョウラン(ラン科)や魚類のイトモロコなど計7種を新たに「希少野生動植物種」に指定したと発表した。計61種になった。
 県は2008年度から条例に基づき、希少野生動植物種を各保存地域で捕獲、採取、殺傷、損傷することを規制。違反すると6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科せられる。
 植物は、愛好家による採取が多いウチョウランとサギソウ(ラン科)を希少野生動植物種に指定し、全県を保存地域の対象とした。対馬市で発見されたオオミズトンボ(同)も指定した。
 魚類はイトモロコとアブラボテを新たに追加指定。河川改修や水質汚濁で生息地が極めて限られ、少量の捕獲で絶滅の恐れがあるとし、全県を保存地域に指定した。
 貝類のアズキカワザンショウとウミマイマイは有明海に面する諫早、雲仙、島原、南島原の4市で捕獲などが禁止されている。
 また県条例で指定していた植物のフクエジマカンアオイ(ウマノスズクサ科)、ハナナズナ(アブラナ科)、ムラサキカラマツ(キンポウゲ科)の3種について、環境省は新たに「国内希少野生動植物種」に指定した。

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