【全日本・CC】崖っ縁の3冠王者・諏訪魔 前王者・宮原に苦杯「今日の負けは痛い」

宮原(右)の〝ヒザ爆弾〟をモロに浴び、顔をゆがめる諏訪魔

崖っ縁に追い込まれた全日本プロレスの3冠ヘビー級王者・諏訪魔(44)は、王者の底力を見せられるか。

非常事態宣言発令に伴う無観客開催で行われた25日の春の祭典「チャンピオン・カーニバル」では、前王者の宮原健斗(32)に敗北。星取りは3勝3敗の勝ち点6となった。試合後はノーコメントでバックステージを後にした諏訪魔は、本紙の取材に「今日の負けは痛い。残り全勝するしかないけど、くせ者ぞろいだからな」と声を落とした。

首位は勝ち点8で宮原、ジェイク・リー(32)、佐藤耕平(43)の3人が並ぶ。残る諏訪魔の相手は日神奈川・横浜市保土ヶ谷公会堂大会の大谷晋二郎(48)、29日の芦野祥太郎(31)、そして5月3日の最終戦で激突する暴走大大巨人の元相棒・石川修司(45)だ。芦野戦と石川戦は無観客試合での公式戦となる。

諏訪魔は「得意という言い方はおかしいけど、誰よりも無観客での大一番を経験しているから、その経験は生かせると思う。お客さんの目、歓声がないと、相手のプロレス観がはっきり見えるんだよ」ときっぱり。昨年6月30日には無観客大会の3冠王座初防衛戦で芦野を退けたアドバンテージがあると強調した。

リーグ戦期間中には右脚の靱帯を伸ばし、テーピングで固定しての戦いが続く。それでも「ケガがどうのこうの言ってられない。残り3戦、全力で駆け抜けるぞ、オイ!」と語気を強めた暴走男が執念を見せる。

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