南野拓実に「決断の夏」 五輪OAか?リバプール復帰か?

南野に「決断の夏」(ロイター)

イングランド・プレミアリーグのサウサンプトンの日本代表MF南野拓実(26)は、今夏の東京五輪でオーバーエージ(OA)として出場すれば保有元のリバプール復帰が困難となりそうだ。

南野のサウサンプトンへの期限付き移籍は今季限り。今夏の去就が注目されている中、リバプールのユルゲン・クロップ監督(53)が7日のサウサンプトン戦後に南野について言及。「移籍を許可したとき、我々にとって彼は重要な選手だったので難しい決断だった。将来的に再び重要になるだろうからね」とその実力を高く評価した。

指揮官直々に来季の戦力構想に入る可能性が示された一方で、待望のリバプール復帰は東京五輪のOA枠入りによって左右されそうだ。英紙「リバプールエコー」は「南野は開催国の日本の東京五輪代表チームに加わることが望まれている」と指摘。その上で「プレシーズンは、26歳の彼が監督の計画に入ってくるかどうかの重要な時期になる。8月に(クラブへの)復帰が遅れると、南野はリバプールで長期的な将来があることを証明しなければならない立場にもかかわらず、出遅れることになってしまう」という。

今季の南野はリバプールで序列が下がり続け、攻撃陣で構想外になったためサウサンプトンへレンタルに出された。しかし、移籍後もレギュラー獲得には至らず低迷。強豪リバプールへ復帰すれば猛アピールが必要な立場になるが、東京五輪に出場すれば開幕前の準備で致命的な遅れとなりかねない。日本のエースにとっては悩ましい夏となりそうだ。

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