国際オリンピック委員会（ＩＯＣ）の理事会が１２日、スイス・ローザンヌで開催され、東京五輪・パラリンピックの進捗状況に関するプレゼンテーションをオンラインで実施。東京五輪・パラリンピック組織委員会の橋本聖子会長（５６）がワクチン接種について言及した。
ＩＯＣ、大会に参加する各国の選手団に向け、米製薬会社大手ファイザー製のワクチンを無償提供すると発表。国内の高齢者や医療従事者に供給されているものとは「別枠」で用意されているが、一部からは「上級国民だ」などと批判の声が飛んでいる。
この件について、橋本会長は「特に日本の場合は、国民のみなさんへのワクチン接種が進展していないこともある。特別にアスリートだけが優先されているという不満もあるのだと理解している」と話した。
それでも“安心・安全な大会運営”を実現するためには、ワクチン接種が重要との見方を示している。
「世界から来日する選手団はできるだけワクチンを接種して来た方が、より日本の国民のみなさんに安心をしていただけるのでは。世界のアスリートのみなさんが接種して来るのであれば、自国開催である日本選手団にも接種をしてほしいという声があるのも事実。お出迎えするホスト国のアスリートも接種させていただくことが、より安心・安全な大会成功の鍵になる」と理解を求めた。
