変わった形のブタナ発見 上越市春日野1栁澤興治さん

 上越市春日野1の栁澤興治さん(72)は3日、自宅前の空き地の草刈りをしていたところ、変わった形状の花を咲かせている植物を見つけた。「こんな形の花は見たことがない」と驚いている。

帯化した花はハート型にも見える

 植物の名はブタナ。キク科の植物で、道端や野原で見られる。春から夏にかけて茎が長く伸び、その先に黄色いタンポポのような花を咲かせる。通常は茎から数本枝分かれする。

 発見したものは、茎が何本か合わさったように太く、平らな形状。さらに茎から15本ほど、触手のように四方に枝分かれしており、ちょっと不気味だ。だが、茎の先に咲く花は二つの花が合体してハート型にも見え、「キモカワイイ」と感じられなくもない。

「帯化」したブタナを指さす栁澤さん。帯化した花はハート型にも見える

 県立植物園の担当者によると、これは「帯化(たいか)」と呼ばれる現象。茎頂の成長点にある分裂組織の突然変異や細菌感染、昆虫などによって起こる異常。さまざまな植物で見られるという。帯化した茎は先端に向けて帯状に広がるため、その広がりに合わせて花びらや葉が増え、複数の植物が一体化したように見える。

 ただ帯化は植物の世界ではユニークな存在として知られ、観賞用として楽しまれることもある。栁澤さんは「珍しいので、しばらくこのままにしておきたい」と話している。

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