アジアに残るオランダ文化を 平戸オランダ商館企画展

オランダとアジア、日本との交易の歴史に関する史料が並ぶ平戸オランダ商館企画展=平戸市大久保町

 平戸オランダ商館企画展「アジアの海~オランダ商館ヘリテージネットワークと時代の産物」が24日、長崎県平戸市大久保町の同商館で始まった。約400年前のオランダとアジアの交易に関する史料など約120点を展示している。来年1月24日まで。
 同商館は、大航海時代にオランダが貿易拠点を置いたアジアの7カ国・地域にある13団体を結び、ネットワークを構築。人材交流や共同研究を進めている。同ネットワークの活動や成果を市民に知ってもらうのが企画展の狙い。
 今回、各国の団体が保有する史料を借りて展示する計画だったが、新型コロナウイルスの影響で断念。同市の松浦史料博物館が所蔵する、各国に関する史料とパネルの展示に変更した。
 平戸を治めた松浦家と、海外貿易の関わりがうかがえる絵画なども展示。岡山芳治館長は「ネットワークを生かした海外史料は展示できず、残念だが、アジアに残るオランダ文化を感じてほしい」と話した。
 企画展に合わせ、11月に講演会を2回、12月にワークショップを2回実施。問い合わせは平戸オランダ商館(電0950.26.0636)。

© 株式会社長崎新聞社