横浜市長リコール目指す署名活動 残り1週間、伸び悩み

林市長のリコールを目指し、街頭で署名を募る市民団体のメンバーら=26日、横浜駅西口

 横浜市が進めるカジノを含む統合型リゾート施設(IR)誘致に反対し、林文子市長のリコール(解職請求)を目指す署名活動の期限まで残り約1週間となった。リコールの実現には市内有権者約49万人の署名が必要だが、22日時点で6万2354筆と伸び悩んでおり、主導する市民団体「一人から始めるリコール運動」の広越由美子代表は「人ごとと考えず、一人一人が動いてほしい」と呼び掛けている。

 同団体は昨年9月から署名活動を担う「受任者」を募り、これまでに約5万人が集まった。受任者1人で10人の署名を集めれば法定数に届くとみていたが、いざ署名活動を開始してみると、全受任者の4分の1ほどに当たる約1万3千人からしか渡した署名簿が戻ってきていないという。

 広越代表は「受任者になったことを忘れていたり、自分が署名を集めるという認識がなかったりして、手を付けていない人がいる」と説明。まだ渡された署名簿を団体に戻していない4万人弱の受任者らに、再度協力を呼び掛けている。

 団体は、2017年夏の市長選で誘致「白紙」を掲げて3選を果たした林市長が、昨年8月に一転して誘致を表明したことに反発して発足。広越代表は、「選挙で当選しても、政治家が市民を無視して好き勝手すれば市民がリコールできる横浜にしたい」と改めて活動の意義を強調している。

 団体は、10月5日から署名集めを開始。期間は2カ月間と定められており、12月5日に終了する。

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