【高校サッカー】山梨学院「ロングボールで裏を突く」狙い通りの戦いぶりも指揮官は不満顔 

山梨学院(山梨)が〝観察力〟で11大会ぶりの頂点に王手をかけた。

全国高校サッカー選手権準決勝(9日、埼玉スタジアム)で、山梨学院は帝京長岡(新潟)と対戦。2―2で突入したPK戦を3―1で制した。

筋書きは試合前からできていた。MF石川隼大(2年)が「(帝京長岡は)自陣でボールを奪った後に守備への切り替えが早いので、そこでシンプルに相手の裏をロングボールで突くっていうのを狙いでやっていた」と明かしたように、試合開始直後にFW野田武瑠(3年)が放ったロングシュートをきっかけにチャンスを演出すると、最後はこぼれ球を石川が押し込んで先制に成功した。

守備面でも帝京長岡に思うような攻撃をさせなかった。長谷川大監督は「人数をかけて距離感をコンパクトにしながらボールを崩してくるので、守備をコントロールして自分たちの良さを出すのがテーマだった」と説明した。

しかし、後半は同5分に追加点を奪うも、同14分、33分に帝京長岡のMF川上航立(3年)に立て続けに失点を許すなど、後味の悪い試合となっただけに、指揮官は「もう一回気を引き締めて、決勝に臨みたい」とゲキを飛ばした。

泣いても笑っても残すは1試合のみ。11日の決勝戦も〝観察力〟で勝利をつかみ取る。

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