楽天ゴールドカードが改悪!?楽天経済圏の住人に衝撃走る

1月14日、twitterに「楽天ゴールドカード」がトレンド入りしました。何ごとかと思うと、楽天ゴールドカードがサービス改定し、2倍ついていたポイントが1倍になってしまうとのこと。私は、楽天経済圏を使い倒すには?何のサービスを使ってポイントを倍増させられるかという記事でも楽天ゴールドカードを推していただけに衝撃が走りました。

この記事では、楽天ゴールドカードのサービス改悪に伴い、どのように対応していくのが良いかを掘り下げてみたいと思います。


楽天ゴールドカードのサービス変更

楽天ゴールドカードは、年会費2,200円(税込み)ですが1%の楽天ポイントがカード利用で還元に加え、SPU(スーパーポイントアッププログラム)では+2%のポイント付与がされるという条件でした。

楽天HP上の表記では、「楽天ゴールドカードは+4倍」という記載がありますが、これは、楽天カードとして1%、楽天での買い物で1%+楽天ゴールドカードで2%の合計4%という意味。楽天ゴールドカードに加入したことによる増加は+2%となります。

この+2%が、無料の楽天カードと同様の+1%に2021年4月1日からなってしまうと発表されたのです。

その代わり、お誕生日サービスという施策が加わることになりました。お誕生日月に楽天市場・楽天ブックスを使用するとポイントが+1倍されるというものです。お誕生日月だけは今までのサービスと同様なのかと思ったら、この+1%で付与されるポイントの上限は2,000ポイントとなっています。

年会費が回収できない?

つまり、20万円を誕生日月に楽天で使用すれば+2,000ポイントが手に入るという計算です。これはかなりハードルの高い設定ですし、2,200円の年会費がかかることを考えると、ポイントだけでは費用回収ができないことになります。

そもそも楽天ゴールドカードは+2%なので、2200円の年会費をポイントで回収するには、11万円分の買い物を楽天市場ですれば良かったのです。楽天ふるさと納税を活用してもポイントバックされるので、日用品の買い物を楽天にしていけば意外と苦なく回収できる人もいました。

しかし、今回の改変で20万円の買い物と誕生日月にふるさと納税だけで回収しようとすると、達成できるのは年収2,000万円以上の非常にレアな人になりますし、食品がふるさと納税の魅力ですが、1ヶ月に20万円分も頼むと食べきれなかったりするかもしれません。

ユーザーが取るべき対応策

では、楽天ゴールドカードの利用者はどうしたらよいのでしょうか?
選択肢は3つです。

1)楽天ゴールドカードを解約し無料の楽天カードにする
2)楽天プレミアムカードにアップグレードする
3)継続して楽天ゴールドカードを使う

1)楽天ゴールドカードを解約し無料の楽天カードにする

私は、楽天ゴールドカードを解約して、楽天カードにするという選択肢を取る人が最も多くなるのではと考えています。そもそも楽天カードは年会費が無料で、還元率が1%と無料のクレジットカードサーボスとしてはかなりの優等生です。これだけでも十分に魅力的なので、無理して楽天ゴールドカードを利用する理由はないでしょう。

今回は明らかな改悪になりますので、楽天側は2021年1月14日までに楽天ゴールドカードに入会した人については、3月31日中までに申し込めば、年会費の返金・請求停止を受け付けるとしています。

プレミアムカードにアップグレードすると?

2)楽天プレミアムカードにアップグレードする

楽天プレミアムカードは、11,000円の年会費がかかるかわりに、ポイントが+2%されます。年間で55万円以上の買い物を楽天市場で行う人はお得ということになります。

また、先のお誕生日月にポイントが1%付与されるのはゴールドカードと同様です。ただし、上限が10000ポイントまでとなるので、100万円ほど買い物をする人はこの条件で満額回収できることになります。

また、上記とは別に選べるサービスというのがあり、

【楽天市場コース】 毎週火曜日・木曜日楽天市場で+1%

【トレベルコース】 楽天トラベルオンライン決済で+1%、または手荷物宅配サービスに対してポイント付与

【エンタメコース】 楽天TVご利用分ポイント+最大1倍、楽天ブックスご利用分ポイント+最大1倍

というポイントバックが付加されています。
そして、国内線空港のラウンジが無料で使い放題の他、一部の海外空港のラウンジも利用可能です。

海外旅行や出張が多い方や、楽天市場の利用がかなり多い人はあわせ技で11000円分のポイント回収は不可能ではありません。また、楽天ビジネスカードは、プレミアムカード利用者が追加年会費2,200円でつくることができます。

副業や個人事業主として独立し、通常の生活費利用と事業の支出が混在している場合にはカードを使い分けることで管理が簡単にるので、経費をよく使う人には有用かもしれません。

継続して使うと?

3)楽天ゴールドカードを継続する

3つ目が楽天ゴールドカードを継続するという選択肢です。楽天ゴールドカードに入会すると、ETCカードの年会費500円分が無料になることや、国内線の空港ラウンジが利用年に2回まで無料で利用できるというサービスがあります。この2つを利用する人にとっては、わずかに利用・継続する価値がありますが、そもそもの魅力はかなり落ちたと言えるでしょう。

かなり微妙なところですが、誕生日月に1ポイントアップされ、そのアップ分で2200円の年会費を回収するには、楽天市場で17万円分の買い物で1700ポイントをゲットし、さらにETCカード年会費500円分が無料になることで達成できなくはない数字です。しかし、条件はかなり厳しいと感じます。

楽天側がサービス改定を決めてしまった以上、楽天経済圏の住人は判断を迫られることになります。

3月31日までに返金の申し込みをすれば、年会費は返ってくるとのことです。悪知恵の働く人は、楽天ゴールドカードの+2倍がある3月31日までに楽天ふるさと納税を出来る限り行い、ポイントを回収してから、年会費の返金・請求停止を行うかもしれません。

楽天経済圏はまだまだSPUという魅力的なポイントプログラムに支えられていると思いますが、今回の改定のようにお得さは変わっていくので、定期的にウォッチすることが大切です。多量に送られてくる楽天からのお知らせの中でも「サービス改定のご案内」についてはアンテナをたてておきましょう。

写真:東洋経済/アフロ

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