南海トラフ対策進む 記憶の風化懸念も

延岡市土々呂町3丁目で建設が進む避難タワー。完成すれば、県内で計画された避難タワーが全て整う=10日午前

 2011年の東日本大震災以降、本県では南海トラフ巨大地震に備え、避難タワー整備、庁舎耐震化などのハード対策が進んだ。県がまとめた直近の被害想定では、津波による死者が13年時点の試算から6割減少するなど成果が出ている一方で、震災の記憶の風化への懸念も強まっており、識者は「10年は区切りでない。教訓を忘れず対策を続けるべきだ」と訴える。

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