冨安健洋の起用を巡ってボローニャ監督から批判された森保監督が返答「彼は貴重な戦力」

オンライン取材に応じた森保監督

日本代表の森保一監督(52)が、MF冨安健洋(22=ボローニャ)を巡る問題について見解を示した。

冨安は代表活動を終えた後に出場した3日のインテル戦で足の筋肉を負傷して前半途中での交代を強いられた。この負傷に、ボローニャのシニシャ・ミハイロビッチ監督(52)は代表での起用法に不満が爆発。「14―0で勝てる試合に冨安をプレーさせる意味があるのか。私も代表監督を務めたことがあるが何の必要があるんだ。長距離移動を強いられ、代償まで支払わされるのはいつもクラブの監督だ」と特に格下のモンゴル戦での起用に怒りを露わにした。

冨安は25日の日韓戦でフル出場しており、連戦となる30日のモンゴル戦は実力差があるため無理して起用する必要はないとの指摘だ。

6日にオンラインで取材に応じた森保監督は「所属チームの中で冨安は貴重な戦力だし、監督さんの思いは当然のことだと受け止めている。代表活動があるから我々に招集できる権利があるからと強く言うつもりはない。我々も2試合行う中で(モンゴル戦で)冨安を交代したのも、他の選手に経験させたい思いもあったが次への負担が少しでも軽くなることを考えた」と先方の事情も配慮したと説明。

そのうえで「この時期に移動のリスクもあったり難しい状況で招集したが、我々もW杯出場に向けてチーム作りしているなかで彼は貴重な戦力。コンディションなどを考えると日本でプレーするのも大変だし帰って所属チームでプレーするのも大変だと思うが、招集したい選手として理解してもらえれば」と代表でも不可欠な存在であることを強調し、理解を求めた。

他にもMF南野拓実(26=サウサンプトン)などが疲労を考慮してリーグ戦での起用が見送られており「長距離移動でコンディションが悪いと判断されて試合に出られなかった選手も何人かいて心は痛むところはあるが、選手たちは日本のために戦うことに誇り、覚悟を持って招集に応えてくれているので感謝したい」。今後もクラブ側と丁寧に意見交換しながら選手を招集していく方針だ。

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