【体操】性的写真問題に新対策 ドイツ選手がボディースーツ着用「快適に過ごせる」

ボディースーツに身を包んだザイツ(ロイター)

体操の欧州選手権(スイス・バーゼル)で、ドイツの女子選手がレオタードの代わりにボディースーツを着用して出場し、大きな話題となっている。

近年スポーツ界では、性的な意図で撮影された写真や動画が問題となっている。さらに、SNS上などに拡散されることもあり、多くのアスリートが被害を訴えていた。

そんな中、ドイツ紙「南ドイツ新聞」は「ドイツの体操選手たちは、欧州選手権でロングスーツを着て自己決定に関するサインを出した。すべての体操選手が今すぐ体を隠すべきだと言っているわけではないが、今回はカメラの撮影も問題なかった」と大々的に報じた。

今回の決断は、古くからの慣習に一石を投じるものだという。同紙は「体操は昔からの伝統を受け継いでいます。女性は短いレオタードを着て、股間にある必要最低限の細い布だけで器具を飛び跳ねている」と説明した上で「彼女たちはアンバサダーとしてスポーツの歴史に名を刻もうとしており、多くの若い女性アスリートのロールモデルになりたいと考えている。とっくに当たり前になっていた事柄の中にも自由がある」と称賛した。

実際にボディースーツを着用した選手らの反応も上々だ。2018年世界選手権段違い平行棒銅メダルのエリザベト・ザイツ(27)は「私たちチームにとっては(美しい体操を)見せることが大切です。何を着てもいいけど、スポーツの素晴らしさは変わらないし、より快適に過ごせるようになった」とコメント。サラ・ボス(21)も「とても気分がよく、快適だった。かっこいいと思う」と好感触を口にした。

今後はボディースーツが主流になる可能性も十分にありそうだ。

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