迷惑電話防止機器を実演販売士がPR 県警が動画公開

動画の披露式で迷惑電話防止機器をアピールする実演販売士のレジェンド松下さん

 特殊詐欺対策に有効な迷惑電話防止機器を広く知ってもらおうと、県警が横浜市栄区出身の実演販売士・レジェンド松下さん(41)を起用したPR動画を製作し、18日から公開を始めた。同日、同市内で動画の披露式が行われ、松下さんがトレードマークの赤いエプロン姿で登場。被害者の大半は高齢者で、21日の敬老の日を前に「実演販売士は伝えるべきポイントに感情を込めるので、お年寄りにも分かりやすいはず。手口を知って、対策を取ることが抑止につながる」と動画の活用を呼び掛けた。

 県警が「短時間で人を引きつけ、機器の長所を的確に説明できる」として、1日で最高約2億円の売り上げを記録したという伝説の実演販売士に白羽の矢を立てた。動画は4分余り。固定電話に取り付けることで、警告メッセージを発するとともに、犯行グループが嫌う会話内容の録音を行う機器の有効性を、持ち前の軽妙で説得力のあるトークでアピールしている。

 県警によると、昨年の特殊詐欺の認知件数は過去最多の2793件、被害総額も約54億円に上った。迷惑電話防止機器を巡っては、県内自治体で無償貸与や購入費を補助する動きも進んでおり、松下さんは「敬老の日のプレゼントにぜひ」とアピールした。

 動画は県警防犯チャンネルで視聴できる。

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