マリナーズの先発左腕・パクストン 手術を受けて今季終了へ

日本時間4月14日、マリナーズのスコット・サービス監督は左前腕を痛めているジェームス・パクストンが手術を受け、シーズン終了となる見込みであることを明らかにした。今季初登板の試合で左肘の違和感を訴えて早期降板したパクストンにはトミー・ジョン手術が推奨されていたが、パクストンは同手術を回避すべくセカンド・オピニオンを希望。同13日に医師の診察を受けた結果、手術を受けることを決断したが、トミー・ジョン手術であるかどうかは明らかにされていない。

現在32歳のパクストンは2013~18年にマリナーズ、2019~20年にヤンキースでプレーし、2017年から3年連続で2ケタ勝利をマーク。しかし、故障が多いため規定投球回到達の経験は1度もなく、年俸850万ドルの1年契約で古巣・マリナーズに復帰した今季は6人制ローテーションがコンディション管理の面で有利に作用するのではないかとの希望的観測もあった。ところが、残念ながらわずか1試合に登板しただけでシーズン終了となりそうだ。

当初はマルコ・ゴンザレスに次ぐ先発2番手として期待されていただけに、パクストンの離脱はマリナーズにとって大きな痛手となる。また、2020年は5試合、今季はわずか1試合しか登板しておらず、今後のキャリアを考えると、パクストン自身にとっても大きな痛手となることは間違いない。今年11月に33歳の誕生日を迎え、1年契約のため今季終了後にFAとなるものの、2年間ほとんどまともに投げていない投手にメジャー契約をオファーするチームが現れる可能性は低く、来季はマイナー契約からの再出発が濃厚。キャリア続行の危機に立たされることになる。

慣れ親しんだ古巣・マリナーズで復活を目指したパクストン。しかし、わずか1.1イニング、24球を投げただけでシーズン終了。完全復活に向けたチャレンジは予想以上に早く、残念な形で幕を閉じることになってしまった。

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